【心が廃れた時に】同じ月を見ている

自分の心が汚れてるな、嫌な奴になっているなっていう時期ってありませんか?罪悪感、劣等感、嫉妬、孤独等々自分で自分を貶めてしまう根源となる感情で自分のことが嫌いになってしまう、自暴自棄になってしまう、こんな時に響く漫画がありました。

「同じ月を見ている」とは

疑問符を浮かべた男性のイラスト

『同じ月を見ている』(おなじつきをみている)は、『週刊ヤングサンデー』(小学館)に、1998年25号から2000年2・3合併号まで連載されていた土田世紀による日本の漫画作品。単行本は全7巻。 平成11年(1999年)度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。2005年には窪塚洋介主演で映画化された。

(Wikipediaより)

物語は1998年東京近郊で水代元(みなしろげん:ドンちゃん)19歳が刑務所から脱走するところから始まります。

場面は変わり1985年、軽井沢で一緒に遊ぶ小学2年生の少年ドンちゃんと鉄矢。ドンちゃんは人の考えていることが分かりそれを絵に表現する才能が有りますが、母親は早くして亡くなり、父親は酒におぼれフラフラしていてドンちゃんに暴力を振るいます。

ある日丘の上に住む大使館のコールドマン家に行った2人は(鉄矢はしぶしぶついてくる)同じ歳の娘で病気のエミと出会います。病気で笑顔をなくしていたエミですが、ドンちゃんの絵で何年ぶりかに笑顔を取り戻します。エミはドンちゃんに、20歳まででいいから毎年誕生日に自分の絵を描いてほしいと頼み2人は約束しました。この時月が昇っているんですが、大事なシーンにはタイトルにもあるこの「月」がとても印象的に描かれています。

高校生になった3人。鉄矢はある日友達に誘われて山で焚火をし飲酒しますが、その焚火の不始末で山火事となりなんとエミの家が焼けてしまいます。エミの宝物のドンちゃんの絵を取りに行った優しい父親はその火事で亡くなってしまいました。「エミの宝物は私の宝物」といって燃える家に入る父親。泣けます(T_T)

逃げる鉄矢ですがちょうど同じ山でバイトをしていたドンちゃんに目撃されてしまいます。でもドンちゃんは鉄矢をかばって捕まってしまい、エミも事故と聞かされていたとはいえ大事な父親が死んだことでドンちゃんを「人殺し」と罵ります(すぐ反省するエミですが勘違いしてるしショックで気が動転してるし気持ちはすごい分かります)。この事件から3人の関係は変わっていきます。

「同じ月を見ている」魅力

植物のハンギング

ドンちゃんの存在が魅力。ドンちゃんの影響で変わっていく周りの変化を見るのが楽しいです。ドンちゃんの行動や言動にはいつもハッとさせられるというか、凝り固まった心や考え方など自分でもどうしようもないものをほぐしてくれる感覚です。

全く真似しろと言われたらそれは到底無理だけど、日常で迷った時やこれでいいのかな、と思った時はドンちゃんのことを思い出して正しい道を選べたらいいなと思います。

人の性善説は信じていないしどうしようもないクズもいるから、自分が正しい道を選んだり優しくしたりするくらいで変わるとも思えないけど、そうすることで自分のことは救ってあげられる。それで幸い相手にも響いたとしたらそれが1番いいことだし。

鉄矢もそうだけど、結局優しい心があるからあれほど苦しむし(現に鉄矢を誘って一緒に飲んでた2人は悪びれる様子もない)、保身に走っても苦しいのは自分。ただほとんどの人間がその連続の日常の中で苦しみから逃れるためにそういうことは忘れてくし都合よく解釈して処理したりする。私もそうで、悪いことも嘘も今までたくさんしてきたと思うけどもう思い出せない。それでいいのかなって思わせるのがドンちゃん。だから鉄矢もあんなに苦しいんだと思う。

良かった点

人間関係と登場人物それぞれの心の動きが分かりやすいので、ドンちゃんをきっかけに周囲が変わっていく様子の描き方が上手い。なので読んでいると胸に迫るものがあるし素直に感動出来ます。

ドンちゃん、鉄矢、エミの3人だけではなく、それを取り巻く他の人の言葉や行動を読んでると、自分の悪い所に向き合う勇気がもらえる。誰しも自分の欠点や醜い部分は目を背けたいしなかったことにしたい、でもそれでは駄目だし結局自分を苦しめることになるんだよっていうのが分かりやすく書かれているから、「自分のために」頑張ろうと思える。

生き方や考え方を正しい方へ導いてくれる漫画、罪悪感に苛まれた時や自分のことが嫌いになってしまった時に癒やしてくれる漫画です^^あと個人的に金子が好き^^

あと私が響いたのはドンちゃんの、嫉妬するより好きという気持ちが大事と言うところ。嫉妬心が強くてすぐカッとなる私には響きました(T_T)死ぬまでには直るんだろうか…

イマイチな点

私の中ではもちろん良かった漫画として残ったのですが、しいて言えば最終話でのドンちゃん。

ドンちゃんは他の人とは違うし最初から特別な存在感があったけど、それでも人間らしくて次何をするのか何を言うのかが楽しみな優しくて面白いキャラクター。特別感は読んでて感じるけど本人はそれを出さない微妙な感じが良かったのに、最終話ではドンちゃんがあまりにも神的な、僕悟ってますよ的な発言と行動をするのでちょっとアレ?と思いました。

物語が1番盛り上がり感動する最終話だったので、もちろん感動するけど少し水を差された感じでした。あくまで人間としての魅力を保ったままでいてほしかったというか。スマちゃんが「あんた何様だよ!」となった感じと一緒かな。

そしてもう1点。単純にドンちゃんの絵がもっと見たかった!!有名な画伯さんやヤクザのドンが目を奪われるくらいのその絵を見てみたかったな~

まとめ

草原と湖と鳥のイラスト

「同じ月を見ている」という漫画について書きましたが、読みやすいので是非たくさんの人に読んでほしいと思える漫画です^^

全7巻で丁度いいボリューム。メッセージ性のある漫画、感動できる漫画を読みたいという時に是非!3人が最後どうなるか気になるのであっという間に読んでしまいますよ(*‘ω‘ *)

3人以外の登場人物も魅力的ですが、やっぱり鉄矢はどんな風に変わっていくのか1番気になるキャラです。

「鉄矢てめぇぇぇぇ!」ってなったり「鉄矢・・・(涙)」ってなったり、もうこっちの感情がいろいろ振り回される(;゚Д゚)手のかかる子ほどかわいいというのはこういうことですね(?)

そして漫画に大切な要素、最終話!どんなふうに物語が終わるのか!この漫画はとても綺麗に終わるのでそこも、っていうか、そこが超おすすめポイントです。曖昧な、ふわっとした終わりは嫌なタイプなんで;同じような人はほんとオススメです♪

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